22日から29日まで任国外旅行に行ってきました。
バヌアツと同じ南大洋州だけど、それぞれ全く違う社会。
世界は不思議に満ちている。
【ナンディ国際空港】
夕方フィジー、ナンディに到着。
バヌアツ赴任時、サモア研修、今回で3回目。
この空港に来るといつも思うが、広がる雲と山がすごく綺麗。
さあ、旅行が始まります!
【夕日】
フィジーで働く元バヌアツ隊員のN井さんと待ち合わせ。N井さんは翌日、日本へ。俺は翌日、トンガへ。「けんちゃん、何したい?」と聞いてくれるN井さん。最近、凝っているものがある。
すかさず「夕日が見たいです。」とリクエスト。
綺麗じゃないですかあ。男二人で夕日を眺める。旅行っていいなあと目を細めた。
【焼肉屋】
「けんちゃん、何食べたい?」と聞いてくれるN井さん。来る前から決めていた。
すかさず「焼肉!」とリクエスト。あ~久しぶり。本格キムチ。本格カルビ。韓国料理と真剣に向き合うため無言モード、オン。もくもくと食べ、かみしめる。N井さんは俺の気持ちを察し、そっとしてくれている。
そこで隣の席に日本人の大学生らしき集団。オイキムチを食べている一人の女が言った。
「うっわ。キュウリ辛っ!」
・・・・・・。
何でもないセリフである。
辛いキュウリを辛いと言っただけである。が、こう思った。
バカタレが。「キュウリがある」ということはそれだけで幸せなことなんだ、と。
その後、怒りがネガティブな感情に。俺は日本でうまくやっていけるのだろうか・・・。
【都会】
ホテルの部屋の写真です。
バー、リゾート施設、アイスクリーム屋、近代的パン屋などを案内してくれるN井さん。そしてたくさんの日本人たち。
リゾートにいるとき、突然自分の声が遠くなり、目まいがし、貧血状態に・・・
近くの女子トイレに駆け込む。(男子トイレを探す余裕がなかった為)
いったい何分たったのだろうか。意識が正常になるまで便座に座りこんだ。普段の生活とあまりにも違う環境で脳と身体がうまく状況を受け止めることができなかったようだ・・・。
完全に適応障害。しゃれならん・・・。
【トンガタプ島】
フィジーはまた4日後に。
ナンディから飛行機で1時間20分。
巨人の国、王国トンガへ!!
【再会】
首都ヌクアロファ到着。久しぶり~。
同期と再会。なつかしいなあ。
1年と5ヶ月ぶり。でもトンガって涼しいね。
夜は同期隊員、サモア研修で知り合った隊員たちと食事。中華料理と真剣に向き合うため無言モード、オン。
トンガの宿は同期のK原隊員宅。
夜中4時半までビールを飲み語り合う。初日から飛ばさせていただきます・・・。
【正装】
トンガはキリスト教色が強い国で、日曜日は大人も子どもも教会に行く。規律は厳しく、大人たちは働いてはいけないし、子どもたちも外で遊んではいけないらしい。
人々は家で静かに過ごすため町全体が静まり帰る。
2日目の朝、トンガの正装を借りて礼拝へ。
このような腰まき(ツペヌ、タオバラ)をする。
【教会】
体の大きいトンガ人。それが関係してるのか、歌声がものすごく綺麗で迫力がある。賛美歌は思わず聴き入ってしまった。トンガ語は全くわからないけれど歌と説教が繰り返される神聖な空間での一時。教会の作りがすごくオシャレ。
【昼食】
教会に行った後、同期の同僚宅へ招いてもらった。トンガでは礼拝に行ったあと、食事をし、昼寝をし、また夕方教会に行くのが正しい日曜日の過ごし方。食事の種類、味付け、量ともども大満足!食材はバヌアツとほとんど同じなのに・・・。何だろうこの差は。でも、トンガの人はやはり食べる食べる。これは体が大きくなるよな。
【トンガンダンス】
家の子どもたちがダンスを見せてくれた。ゆったりとしたトンガ音楽に独特な手の動き。たまに首を横に振り、見ている人に目線をピタッと合わせる。何て美しいのだろう。思わず見入ってしまった。サモアでもそうだったがポリネシアの国には「キレイ」と感じるものがたくさんある。
【遺跡】
車でトンガタプ島をドライブ。
すると突然、遺跡。
遺跡の名前はハァモンガの三石塔。
存在は、謎。
【潮吹き穴】
ザッパーンという大きな波が打ちつける。
(3秒後)
プシュー!という音をたて、たくさんの水柱が立ち昇る。何てダイナミック!自然ってすごい。
ずっと見ていても飽きがこない。
アンバエ島に一つもって帰りたい・・・。
【ビール】
サモア研修に引き続き今回もビールを飲みたおした。VBというオーストラリア産のビール。
口当たりがさわやかで飲みやすい。
この日も同期で盛り上がる。
就寝は4時。
K原隊員、ごちそうさまっす・・・。
【活動見学】
同期のI川隊員の活動訪問をした。
かわいらしいトンガの幼稚園児たち。
だが日本やバヌアツと比べてトンガの園児はキックとパンチがよく出ている気がした。トンガ語ですかさず指導するI川隊員。すっげえ!トンガ語!がんばってんなあ。こうやって仲間の活動を見学するとすごい刺激になる。
ここで俺もトンガ語を披露。
コ、ケン、アウ。(私はケンです。) コー、イヤ、ペ。(以上です・・・。)
【小学校】
同期S本隊員が小学校を案内してくれた。
トンガの教科書は系統的で学校施設もバヌアツより優れているけれどやはり本質は似ている。
教師が黒板に問題を書き、子どもたちがそれを写して答えを書く。教師は椅子に座ったまま。
S本隊員がトンガの現状や背景を話してくれる。俺はバヌアツの実態を話す。
2人で少しネガティブに・・・。
写真は子どもたちのきめポーズ。 子どもたちのために出来ること
【ラストナイト】
同期A馬隊員の家にはご両親が来られていて日本料理をごちそうしていただいた。煮魚、酢の物、なす焼き、じゃがいもグラタン、他たくさんの料理ありがとうございました。めちゃめちゃおいしかったです。素敵な家庭の空間を久しぶりに味わうことができ日本の家族を思い出しました。俺は大丈夫です。
アンバエ島はまかせてください。
さあ、お母さん。もう一杯いかがですか。
【天敵】
A馬隊員の飼い犬、トンガ犬の「ココ」。
飼い主が優秀なため栄養満点の食事を摂っている。
なあココよお。
俺より良いもん喰ってんじゃねえかよ。
お手なら俺でもできるぜ。
【18年度3次隊】
色々とお世話になりました。
突然旅行が決まり、しかも正味3日間。
それにも関わらずトンガならではの体験ができるようたくさんの配慮をしてくれてうれしかったです。そして毎晩お酒を飲みながらの情報交換。1年5ヶ月それぞれの国や活動で学び感じたこと。外国に住むとインプットだけになりがちだけど日本人同士でしか味わえない議論ができて本当に勉強になり、それが出来る友だちの大切さを確認することもできました。
最後に得意のトンガ語でお礼を言わせてください。
Malo'aupito!! コー、イヤ、ぺ・・・。
【マック】
BULA!
フィジー!
マックの看板を真剣な表情で写真に撮る。
それが青年海外協力隊。
【インド人たち】
マックで働くインド人。
フィジーはフィジー人とインド人が共存している国である。旅行雑誌だけを見ていると、やはり、フィジー=南の島=フィジー人となっており、イメージ写真にインド人はあまり登場していない。
統計を見るとインド人は全体の44%と約半数。この数字はとんでもないことで、実際に歩くと大変なことになっている。動きの良いインド人は経済をにぎる。のんびり気質のフィジー人は完全にやられてる。街を歩いても、インド人はインド人とフィジー人はフィジー人とはっきり別れる
「人類みな兄弟」と軽々しく言えない雰囲気がここにはある。
【マーケット】
でっかーい。
マーケットは国の経済規模を反映する場所。
商品も野菜、フルーツなどの色つやがバヌアツと明らかに違う。
こんなんあったら無敵だろう。
【カバ】
カバがなんと量り売り。
へえ、これもバヌアツと違うよなあ。
タウンを歩くとインド人が声をかけてくる。
「コンニチハ!」
「あ、こんにちは」
「トモダチ、カバノミマスカ」
「いいよ、飲まないよ」
「トモダチ、カバ、スゴクキモチイイ」
「知ってるよ。バヌアツでストロングなカバ毎晩飲んでるよ」
「トモダチ、ソコニミセアル。ミテイキマスカ」
「いいよ、行かないよ」
終了。もう終わり?本場インド人は10倍手ごわいぜ。
【公園】
自分が公園に反応するとは。
日本以来の公園。
ついついふらっと入ってしまった・・・。なんか懐かしい。芝生があって、腰を下ろすとこもある。まあ、アンバエ島自体が公園みたいなものなのだが・・・。
都会だけあって憩いの場は必要なのだろう。
この日は平日。
予想どおりフィジー人が多かった。
働いてらんねえよな、フィジー人よ。
今日の天気は快晴なり。
【買い物】
フィジーも、他の国と同様チャイニーズショップが多い。
ソニーの電池。
バーバリーの財布。
激安じゃないですかあ~
【食べ物】
タウンの路地裏にある地元の人で込み合うレストラン。好きなものを自分で選んで、計250円。
ちょっとうらやましい物価だなあ。
なんでバヌアツ隊員とフィジー隊員は生活費が同じなのか。
味も値段も最高。
インドカレー!
【フィジーにて】
フィジーでは日中は街を歩き、夜は栄養を摂りお酒を飲んだ。バーで出会ったニュージーランド人、アイルランド人、オーストラリア人が特に印象に残った。
3人の共通点は日本が大好きなこと。
ニュージーランドの男性は日本語を少しだけ話せる。
俺との会話は英語と日本語でミックス。「Really?」を「まじで?」と言い。「OK!」を「大丈夫!」と覚えていて何度も笑ってしまった。意味が通じればコミュニケーションは取れるよね。
アイルランド人の男性は俺と同じ年齢で世界を旅しているらしい。
日本にも6ヶ月行っていて、黒澤映画、ジブリ映画、日本の和室が大好きだと言う。何年前か流行った厚底ブーツはどうやらファンタスティックな物らしい。この人は日本と中国との比較をしていて、中国人のストイック性を指摘していた。最後に「南京なんか忘れてしまえ」と言われた。昔タイで出会ったアイルランド人にも「お前はアメリカが好きか?日本人はいったい何をしてるんだ。」と真剣に聞かれたな。
オーストラリア人の女性は長野と名古屋を間違えていて、冬季名古屋オリンピックに行ったことがあると話してくれた。仲良くなったリョウコという名前の日本人に良くしてもらったらしく
「アイ、ラブ、ジャパン」と遠くを見つめて静かに何度も繰り返した。
外国人と接するとき、人は自分の印象だけでなく同時に出身国の印象も与える。
リョウコさん、あなたの魂は生きてます。
と、いうことで
一週間の任国外旅行は無事終了。
さて、後半もがんばっていこうか。
【写真はバヌアツに到着】